燕は戻ってこない

吉川英治文学賞・毎日芸術賞をW受賞した桐野夏生の生殖医療、代理母をテーマにした「燕は戻ってこない」が待望のドラマ化。音楽を担当するのは、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で注目を集めるEvan Call。


派遣社員として暮らすリキ（石橋静河）は悩んでいる。職場の同僚から「卵子提供」をして金を稼ごうと誘われたのだ。アメリカの生殖医療エージェント「プランテ」日本支社で面談を受けるリキ。そこで持ち掛けられたのは「卵子提供」ではなく「代理出産」だった。元バレエダンサーの草桶基（稲垣吾郎）とその妻、悠子（内田有紀）が、高額の謝礼と引き換えに二人の子を産んでくれる「代理母」を探していた―。
本作は、吉川英治文学賞・毎日芸術賞をW受賞した桐野夏生の話題作をドラマ化。連続テレビ小説「らんまん」の長田育恵が脚本、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のEvan Callが音楽を担当。「命は誰のものか」を問う深いテーマに、Evan Callによる繊細で力強い音楽が、そっと寄り添う。

Evan Call <エバン・コール＞
バークリー音楽大学にてフィルムスコアリングを学び、2012年より日本で作曲活動を開始。
映像音楽を中心に、ボーカルソングへの楽曲提供、作詞、歌唱等、幅広く活躍する。
主な担当作品に、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』『わたしの幸せな結婚』『葬送のフリーレン』などがある。

命への賛歌
私がEvan Callさんの音楽と出会ったのは、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でした。
勇ましいけれど切ない。可笑しいけれど悲しい。弱いけれど強い。人間への深い理解がないと生み出せない奥ゆきのある曲に、感銘を受けました。『燕は戻ってこない』をドラマ化するにあたり、音楽はEvanさん以外考えられませんでした。
『燕は戻ってこない』は、桐野夏生さんによる、“命は誰のものか“を問う傑作小説です。どうしたらこの重厚な物語を、テレビドラマという枠の中でエンターテイメントに起こしていけるのか。制作者として、ひたすら考え続ける日々でした。そんな中、Evanさんからメインテーマのデモが届きました。「渦巻くような、出口を必死に探しているようなイメージ」というメモと共に。
初めて曲を聴いた時の衝撃はいまも忘れません。もがき続ける人間の、力強い叫びが聞こえました。ドラマが目指すべき方向が照らされていて、大きな勇気をもらいました。
今回の作曲は、Evanさんにとっても、「出口を必死に探す」作業だったのではないかと想像します。そしてそれは、ドラマの登場人物や私たちが直面する“命”への問いかけそのものだと言えます。今回書き下ろして頂いたどの曲にもEvan Callさんの、鋭くも愛情深い、人間への眼差しを感じます。
プロデューサー板垣麻衣子

01. TSUBAME
02. Human Nature
03. For Whom Beats the Heart?
04. RIKI
05. Ballet and Bloodline
06. Through the Eyes of God
07. Providence
08. A Beautiful Life
09. Pure White Nightmare
10. Cross the Line
11. Stuck in a Rut
12. Biological Clock
13. Snow-Covered Solitude
14. Memories and S?men
15. Free From the Cage
16. Change My Life
17. The Dancer's Last Stage
18. Absurdity
19. Not All Bad Days
20. Misfortune and Regret
21. Eggs, Life, and Meaning
22. Plante
23. Parallel Lines May Stray
24. The Swallow and the Unknown
25. Bonds for the Lost and Alone
26. Roll the Dice
27. Life and Consequence