■ボリウッド名物の〈フィルム・ソング〉に焦点を当て、トーキー時代からインド映画黄金時代までの人気ナンバーをたっぷりとコンパイル!年間約900本もの映画が製作されているインド。中でも特に有名なのが、インド最大の都市ムンバイ(旧ボンベイ)で製作される〈ボリウッド映画〉です。ボリウッド映画の歴史は古く、無声映画時代、1913年にはインド初の長編映画『ラジャ・ハリシュチャンドラ(ハリシュチャンドラ王)』、1931年には同国初のトーキー作品『アーラム・アーラー(Alam Ara)』が公開されています。この『アーラム・アーラー(Alam Ara)』はインド東部の大衆芸能〈タマーシャ〉を踏襲した作風。歌と踊りがたっぷりと盛り込まれたエンタテイメント性の高い一作となりました。ボリウッド映画が他国の映画作品と一線を画する特徴の一つに〈フィルム・ソング〉(プレイバック・シンガーと呼ばれる吹替専門の歌手たちによって歌われる映画挿入歌)の存在がありますが、この作品がまさにフィルム・ソングというジャンルの礎を築き上げた第一号作品となったのです。以降現在に至るまで、神への祈りや神話を基とした英雄譚、ロマンティックなラヴ・ソングなど物語の流れと並行したヴァラエティ豊かなフィルム・ソングが量産されて行き、一連のナンバーはヒット・チャートも独占。映画本編とは別に、フィルム・ソングを純粋に音楽作品として楽しむ人々も増えていきました。このように、インドにおける映画産業と音楽産業は、トーキー黎明期より歩を共にしながら大きく発展していったのです。またインド国内のみならず、国外においてもマニアが出現。エキゾチックなインド古典?伝統音楽メロディに西洋的なポップな感覚が結びついたその独特なサウンドの魅力や、そのダンサブルなリズム・テイストにハマる人が続出し、近年においては『ムトゥ 踊るマハラジャ』(1995)や『スラムドッグ$ミリオネア』(2008)の国際的なヒットによって、ファン層はより大きな広がりを見せています。今回ご紹介する作品では、ボリウッドにおけるトーキー黎明期から全盛期、そしてインド映画黄金時代初期に当たる1959年までに誕生した、珠玉のフィルム・ソングの数々がコンパイルされています。まずは1949年、ヒンディ語による大ヒットアクション・コメディ・ミュージカル映画『Ek Thi Ladki (エク・ティ・ラドキ)』に挿入され大ヒットを記録した、軽快なポップ・ソング 'Lara Lappa Lara Lappa Laii Rakhda'からスタート。同曲を歌う女性歌手:ラター・マンゲーシュカル(1929-2022)は、同国で最も尊敬を集めるプレイバック・シンガーとして知られています。ほかにも女性プレイバック・シンガー:パルル・ゴーシュ(1915-77)と俳優兼男性歌手のアルーン・クマール(1917-98)による華やかなデュエット・ナンバー4`Aaya Basant Sakhi'(1942)、1952年に公開されたインド映画初のテクニカラー作品『アーン』の挿入歌`Dil Mein Chupake Pyar Ka Toofan'10では、インドネシア・ダンドゥットの初期男性歌手たちをも魅了した〈インドの声〉こと大人気男性プレイバック・シンガー:モハメッド・ラフィ(1924-80)の美声もたっぷりと楽しむことができます。恋愛物語から歴史スペクタクル、神話から派生したオペラや抱腹絶倒のコメディに至るまで、様々な作品に抗い難い強烈な魅力を植え付けた全22曲。レトロ音源ファンの方からワールド・ミュージック・ファン、そして映画ファンの方まで、幅広い層の方にお楽しみいただける一枚です!●日本語解説/帯付き発売日:2022.8.14
■ボリウッド名物の〈フィルム・ソング〉に焦点を当て、
トーキー時代からインド映画黄金時代までの人気ナンバーをたっぷりとコンパイル!
年間約900本もの映画が製作されているインド。中でも特に有名なのが、インド最大の都市ムンバイ(旧ボンベイ)で製作される〈ボリウッド映画〉です。ボリウッド映画の歴史は古く、無声映画時代、1913年にはインド初の長編映画『ラジャ・ハリシュチャンドラ(ハリシュチャンドラ王)』、1931年には同国初のトーキー作品『アーラム・アーラー(Alam Ara)』が公開されています。この『アーラム・アーラー(Alam Ara)』はインド東部の大衆芸能〈タマーシャ〉を踏襲した作風。歌と踊りがたっぷりと盛り込まれたエンタテイメント性の高い一作となりました。ボリウッド映画が他国の映画作品と一線を画する特徴の一つに〈フィルム・ソング〉(プレイバック・シンガーと呼ばれる吹替専門の歌手たちによって歌われる映画挿入歌)の存在がありますが、この作品がまさにフィルム・ソングというジャンルの礎を築き上げた第一号作品となったのです。以降現在に至るまで、神への祈りや神話を基とした英雄譚、ロマンティックなラヴ・ソングなど物語の流れと並行したヴァラエティ豊かなフィルム・ソングが量産されて行き、一連のナンバーはヒット・チャートも独占。映画本編とは別に、フィルム・ソングを純粋に音楽作品として楽しむ人々も増えていきました。このように、インドにおける映画産業と音楽産業は、トーキー黎明期より歩を共にしながら大きく発展していったのです。またインド国内のみならず、国外においてもマニアが出現。エキゾチックなインド古典?伝統音楽メロディに西洋的なポップな感覚が結びついたその独特なサウンドの魅力や、そのダンサブルなリズム・テイストにハマる人が続出し、近年においては『ムトゥ 踊るマハラジャ』(1995)や『スラムドッグ$ミリオネア』(2008)の国際的なヒットによって、ファン層はより大きな広がりを見せています。
今回ご紹介する作品では、ボリウッドにおけるトーキー黎明期から全盛期、そしてインド映画黄金時代初期に当たる1959年までに誕生した、珠玉のフィルム・ソングの数々がコンパイルされています。まずは1949年、ヒンディ語による大ヒットアクション・コメディ・ミュージカル映画『Ek Thi Ladki (エク・ティ・ラドキ)』に挿入され大ヒットを記録した、軽快なポップ・ソング 'Lara Lappa Lara Lappa Laii Rakhda'からスタート。同曲を歌う女性歌手:ラター・マンゲーシュカル(1929-2022)は、同国で最も尊敬を集めるプレイバック・シンガーとして知られています。ほかにも女性プレイバック・シンガー:パルル・ゴーシュ(1915-77)と俳優兼男性歌手のアルーン・クマール(1917-98)による華やかなデュエット・ナンバー4`Aaya Basant Sakhi'(1942)、1952年に公開されたインド映画初のテクニカラー作品『アーン』の挿入歌`Dil Mein Chupake Pyar Ka Toofan'10では、インドネシア・ダンドゥットの初期男性歌手たちをも魅了した〈インドの声〉こと大人気男性プレイバック・シンガー:モハメッド・ラフィ(1924-80)の美声もたっぷりと楽しむことができます。
恋愛物語から歴史スペクタクル、神話から派生したオペラや抱腹絶倒のコメディに至るまで、様々な作品に抗い難い強烈な魅力を植え付けた全22曲。レトロ音源ファンの方からワールド・ミュージック・ファン、そして映画ファンの方まで、幅広い層の方にお楽しみいただける一枚です!
●日本語解説/帯付き
発売日:2022.8.14