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風と共に去りぬ
GONE WITH THE WIND

価格(税込): ¥2,178

レーベル: SONY
品番: 88697638242
発売日:
フォーマット: 1CD


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[[カスタマーズ・レビュー]]

「風と共に去りぬ」は、ハリウッドの永遠の名作、永遠の古典。製作は1939年。なんと太平洋戦争前の映画だ。

「風と共に去りぬ」に音楽をつけたのは、マックス・スタイナー。
スタイナーの生まれはウイーン。本名はマクシミリアン・ラオウル・ヴァルター・シュタイナーという。名付け親は、なんとリヒャルト・シュトラウスで、さらにブラームス、マーラーにスタイナーは師事している。26歳のころ、アメリカに渡り映画音楽の作曲家になった。

「キング・コング」の作曲で成功したスタイナーは、デヴィッド・O・セルズニックから「風と共に去りぬ」の音楽をまかされた。スタイナーは、風の音楽を作曲するにあたり一日20時間も働いた。スタイナーにとっては、このような長編の音楽を書くのは初めての経験だったという。また、「風と共に去りぬ」は当時、原作が全米でベストセラーとなっていたため音楽をつけるのは、さぞや責任が重圧だったにちがいない。

かくして完成された音楽は、完成度の高いものとなった。
あの有名な“タラのテーマ”は、風が南部の台地を吹き抜けていくさまを連想する。スタイナーはライトモチーフという手法をとっており、映画に登場する各キャラクターには独自のテーマをつけている。これにより、各キャラクターの性格などが明確化し、より映画が分かりやすくなる。

映画前半は、南部の上流階級の華やかさを、そして南北戦争へ突入し戦争に負けていくさまを劇的に描いているところが素晴らしい。なかでもオークス屋敷のバーベキュー、舞踏会、マミーなどバラエティに富んおり、アトランタ脱出の音楽は、まさにスリリング。映画後半は、スカーレットとレット、アシュレーとメラニーを描くことになり内面的な音楽になっていく。また、「風と共に去りぬ」の音楽要素として“ディキシー”、“スワニー河”、“夢みる人”、“ボニー・ブルー・フラック”などの古くからアメリカで歌われている音楽もとりまぜ、豊かな音楽世界を展開している。映画の前半終わり、フィナーレに“タラのテーマ”が流れるが、まさに感動的だ。

「風と共に去りぬ」の音楽は、1939年のアカデミー作曲賞にノミネートされたが、「オズの魔法使い」を書いたハーバート・ストサートに授与された。しかし、風の音楽は時代を超えて、世代を超えて、永遠に愛される名曲になった。もし、聴いたことがない方は、一度聴かれてみてはどうだろうか?いま風と違う昔のハリウッドの映画音楽に新しい発見があるかもしれない。
また、映画をご覧になっていない方は、ぜひご覧になっていただきたい。映画産業が絶頂であったころの勢いを感じられると思う。音楽も映画もお勧めの1作である。

最後になるが「風と共に去りぬ」という題名は、イギリスの詩人アーネスト・ダウスンの恋愛詩「シナラ」から由来している。“風という戦争で、ひとつの文化が吹き飛んでしまった”ことを意味しているという。

By ボーマン

トラックリスト

1. Main Title "Tara's Theme"
2. Tara
3. The O'Hara Family
4. Scarlett Prepares For The Barbecue
5. Twelve Oaks
6. The Barbecue
7. In The Library
8. War is Declared/The Death Of Charles
9. At the Bazaar
10. Escape From Atlanta
11. Twelve Oaks in Ruin/Scarlett Comes Home
12. I'll Never Be Hungry Again!
13. Battle Montage
14. Frank Kennedy Asks for Suellen's Hand
15. Paddock Scene
16. The New Store
17. Scarlett in Shantytown
18. Belle Watling and Melanie
19. Twenty Inches
20. Melanie and Mammy
21. Scarlett in the Mist/Rhett Leaves
22. Flashback/Finale